はしっこ橋子の橋歩き

橋の魅力にはまった、はしっこ橋子の橋歩き日記です。

中島大橋(なかじまおおはし)を歩く

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富山市山新から中島方面、神通川に架かる中島大橋(なかじまおおはし)を歩きました。神通川の土手にはこのような橋名の表示がしてあります。災害用のヘリコプターのためなのか?最近、川の土手に橋名が大きく書かれているのを目にします。車でただ通っただけではなかなか見ることは難しいかな。歩いて初めて目にしました。この日、あいにくと雨が降っていて中島大橋全体をみられるポイントを探すことができずとても残念。

 橋長 539.0m。幅 下流側11.3m。上流側10.3m。

4径間連続非合成鋼箱桁橋。下流側は昭和62年竣工。上流側は昭和47年竣工。富山高岡バイパス国道8号線にあり、片側2車線。

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富山市山新からの入り口。新潟方面へ向かいます。

こうしてみると橋なのか道路なのかよくわからない。

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魚津滑川への道路表示の横に中島大橋、神通川。と表示があります。

中島大橋の親柱が見当たりません。隠されているとも思えず、探したのですが上下線とも見つけられませんでした・・・

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上流側の中島大橋の歩道です。国道なので車の量が半端なく多く、人が歩く橋ではないな、と言う気がしました。

雑草が目につき、残念ですが荒れた感じがします。

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神通川の上流方向。大きな川だとしみじみ思いました。

夕暮れでしたし、小雨も降っていたせいか気持ちが妙に落ち着きました。

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上り線出口です。

看板はありましたが、やはり親柱はみあたりませんでした。

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橋のそばにはヨモギがたくさんありました。夕方になると葉を閉じるように立て、裏の白い部分が目に付くようになります。

葉の裏の毛を集めてお灸のモグサにします。

 

萩浦橋(はぎうらはし)を歩く

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萩浦橋(はぎうらはし)を歩きました。

神通川の河口、富山市四方荒屋から千原崎に向かう国道415号線にあります。なので交通量は多いです。

橋長524.0m。幅10.0m×2。上下線、別々にあってそれぞれ2車線。500m以上の長い橋が富山にはざっと20はゆうにある。

 

萩浦橋は明治30年にまず木橋396mができて、その次に土橋になったのが昭和11年。(明治になって橋ができたってことはそれまでは渡し船だったてことか・・・)

昭和32年に永久橋になり(プレストレストコンクリートT桁橋)、昭和46年には歩道橋が添架されました。

交通量が増えて慢性的に渋滞がおきるようになったので、平成8年に上流側に新しく鋼4径間連続非合成箱桁橋を作り、それからさらに下流側が拡幅されて上下線4車線になって今の橋の形になったのが平成18年。鋼8径間連続非合成箱桁橋。(構造についてよくわかってないのでそのうちに勉強したいと思う)

架け替え工事は平成元年に始まったので18年かかっている。橋を作るのは本当に大仕事なんだなぁ。


橋のたもとに看板があって当時の工事内容を詳しく説明されています。車だとおそらく発見できないと思う。歩いて初めて看板に気が付くかなぁ。どのように橋を作るのか素人の私にはわからないことが多いのでこうして説明があると本当に嬉しい。

 

萩浦橋は橋の親柱も照明も、北前船を連想させるようで楽しい。

それから、橋にいたるまでの歩道にかわいらしいタイルが貼ってあった。さる、ぞう、うさぎ、くじゃく。チューリップ、椿。
橋を造る大きな仕事をする人がこんな発想もするのか?とちょっと意外な気がした。

もしかして車道のみが国道ってことで歩道は市道なのかな、今度調べてみたい。

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夕暮れに歩きました。デッキ橋といっていいのかなぁ。開放感が半端ない。

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なんとなく北前船の帆を連想させる照明。

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まさに北前船の帆。

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橋の途中に水位観測所がある。かわいい。

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明治30年木橋だったころは人が歩く程度。

犬島安五郎さんが架けた私設の橋だった。通行料は大人1銭。小人5厘。

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右が下流側。左が上流側。

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橋が迷子にならないようにしてある。カバー付き?

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はぎうらはし。ばし、と濁らせない。

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平成7年下流側を新設。平成18年に上流側を拡幅して4車線に。

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萩浦橋の工事の様子がわかります。

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橋の近くの川の土手にはヘラオオバコがたくさん咲いていました。





 

常願寺大橋(じょうがんじおおはし)を歩く

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常願寺大橋(じょうがんじおおはし)を歩きました。

 
河口から数えて3つ目。国道415号線にあります。富山市針原から水橋へ行く道路で交通量もまあまああります。河口にある、常願寺橋と呼ばれていた今川橋から名前を受け継ぐ形?になった。
 
河口から2つ目にあるのは、あいの風とやま鉄道の常願寺橋梁。
鉄道橋(鉄橋)は歩いて渡ると「じんだはん」に捕まります。(富山弁でおまわりさんのことを「じんだはん」と言います)
なので、鉄橋は歩かずにその次にある常願寺大橋。
 
昭和27年竣工。曲弦ワーレントラス6連。橋長365.5m。幅7.5m。
歩道橋は昭和39年に添架。単純鋼床版箱桁。
 
ベージュの塗装がとても上品に感じるのは私だけでしょうか。
天井部分を見上げると綺麗な格子。見上げると何故か外国にいるような気分になります。しかし、この天井がくせもので、冬になるとここに積もった雪が下を通る車に落ちてフロントガラスを割ることもあるそうで、めっちゃ怒って電話をかけてくる人をなだめつつ、事後処理をするのが大変なんだ、いう管理側のぼやきを聞いたことがあります。(念のために、こういった修理にかかる費用はほぼ100%管理側の負担になるようです)
雪国の橋は大変だ。

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富山から水橋方向にむいて歩道を歩きました。

立山連峰が正面に。下流側に歩道橋が付けられています。

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水橋側から富山方向をむいて。天井部分のトラスがきれい。

ジグザグ、バッテン。しかしこれが冬場はくせもの。

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親柱は逆光になって文字が読みにくいのですが、

昭和27年十月竣功とあります。鋼材にも印してありました。

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河原に降りて橋の裏側を見ると歩道が付け足されたことがわかります。

改めて橋脚の大きさと古さにびっくり。

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常願寺大橋の全体。ベージュ色の塗装は珍しい。

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橋が落ちないように、というチェーンがついていました。

これで本当に大丈夫?と思いますが、結構効果があるそうです。

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北陸本線常願寺橋梁。

常願寺大橋の下流側にあります。左岸上流側から眺めたもの。

河口から今川橋、そしてこの常願寺橋梁。

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常願寺橋梁を常願寺川左岸の下流側から眺めたもの。

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橋の下にはこんな表示が。

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常願寺橋梁の裏側。コンクリートで全部できている感じ。ごっつい。

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河原にはこんな花がいっぱい咲いていました。


今川橋(いまかわはし)を歩く

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常願寺川の河口、海に一番近い橋、今川橋を歩きました。

 

常願寺川立山連峰から富山湾に注ぐ川で、地元の人は「暴れ川」と呼んだりもする、とにかく昔から洪水が多くて大変な川です。

明治時代に常願寺川の修繕?にきたヨハネス・デ・レーケが「これは川ではない、滝だ」と言ったとか言わないとか、有名な話。3000mの山からたった56kmで海に流れ着くのだから急流であるのは間違いないけど、でも滝には見えないと思う・・・

 

その常願寺川の河口にある、今川橋(いまかわはし)。

342.0m、幅7.0m。昭和38年竣工。ポストテンショニングPCT桁橋。

歩道橋は昭和57年に添架されたもの。単純鋼床版桁橋。

富山魚津線(県道1号線)にある。道路の一部としての「橋」を私は歩いていることになる。

元は「常願寺橋」という名前だったけど、上流に新設された橋が常願寺橋を名乗ることになり「今川橋」と改名。ちょっと乗っ取られ感あり。

 

下流側の歩道の高欄は真っ赤。

上流側の高欄は地味なコンクリそのまま。

橋の左右?でこうも顔が違うものかと思う。

 

河口から100mのところにあるので、さすがに塩害がひどく、架け換えが始められている。2024年に完成予定。もともと、今川橋は明治26年に架設。その後昭和11年に架換。そして昭和38年に今の橋に。今度出来上がる橋は4代目ということになる。

橋の工事は面白いのでちょこちょこ見に来よう。

工事の工程の説明がしてある看板があった。関わる業者も多く20近くある。たくさんのプロが集まって橋を作る。たくさんの命が関わっているってことだなぁ。

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お天気がよければ劔岳が正面に見えるはず。歩道の赤い高欄の方が海側。コンクリートと鋼板の伸縮を考えてつなぎ目に工夫がしてある。

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上流側からみた今川橋。真っ赤な下流側とは対照的で地味。

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下流側、海側からみた今川橋。もしかして錆止めなのかな?この真っ赤な色。

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力強い書体。「橋」の字が異体字になっている。

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橋の平仮名表示は濁点を付けないのが慣例らしい。いまがわばし、と私たちは呼ぶが表記は「いまかわはし」。川の水が濁らないように=洪水にならないように=橋が落ちないように。という願いを込められている。

 

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常願寺川の河口。ほんとに海のすぐ近くにある橋だ。

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架換工事が始まっている。

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たくさんの業者が関わっている。工事の工程も説明してあったのでしばらく眺めていた。

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橋台というのは川の両岸に2つ付けられる。川の中にあって橋を支える橋脚とは区別される。。

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昭和38年というと富山は「さんぱち豪雪」があった年。あっという間に2階まで雪が積もったという。力道山が亡くなったり、ケネディ大統領が暗殺された年でもあった。

 

大日橋(だいにちはし)を歩く

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「橋」が好きで富山県内の橋を巡っています。

今までは、橋のそばまで車で行って、写真を撮って終わりだったのですが、コロナのおかげで仕事は休みになり、それではと撮りためた橋の写真の整理をしているうちに、散歩がてら好きな橋をゆっくり歩いて渡ってみるのもいいかも!と思いつき、ひとつひとつ歩いてみることにしました。

 

普段は、古楽器チェンバロを弾いたり、

コンサートを企画したり。

小学校に上がる前からピアノを習い、60歳をすぎてもなお今だに音楽に飽きず、勤しんでいます。

 

かたや、ダイナミックな構造物も好きで、ダムとかビルとか。

ある日、気晴らしに神通橋をドライブしていて、橋梁の工事現場を通りがかり(庵谷町長大橋いおりだにまちながおおはし)何となく気になって、橋が出来上がっていく様子を観察しに足しげく通うようになりました。

とうとうある日、川の両岸から少しづつ伸びてきたアート橋のアーチの先がドッキングする瞬間を目のあたりにして、目には見えない音楽とは違って、大きな橋が完成する達成感?のようなものにハマり、

それ以来、橋に興味が出てあちこち見て回るようになりました。

 

富山県には大きな川が5つ。

黒部川常願寺川神通川庄川小矢部川

橋長2m以上の橋梁は、7300以上あります。

1日ひとつ歩くとしても20年。

全部は到底無理としても、ま、気長に

元気なうちはせっせと歩こうと思います。

 

まずは富山市にある橋から。

大日橋。だいにちはし。常願寺川河口から9つ目にある橋です。

富山立山魚津線。

ゲルバーワーレントラス橋。540.2m。幅7m。昭和40年竣功。

歩道橋は昭和61年添架。3径間連続鉱床板箱桁橋。

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橋の手前で川岸の道と交差するけど信号機はない。

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歩道橋は昭和61年竣工だ。

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だいにちはし。昭和40年はYS11やヨタ8ができた年。朝永振一郎さんがノーベル物理学賞を受賞した年。

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橋の中央あたりから河口に向かって。

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上流側。

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立山側から見た大日橋。

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わかりにくいけど、水色の細長い線が大日橋。長いよー。