はしっこ橋子の橋歩き

橋の魅力にはまった、はしっこ橋子の橋歩き日記です。

今川橋(いまかわはし)を歩く

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常願寺川の河口、海に一番近い橋、今川橋を歩きました。

 

常願寺川立山連峰から富山湾に注ぐ川で、地元の人は「暴れ川」と呼んだりもする、とにかく昔から洪水が多くて大変な川です。

明治時代に常願寺川の修繕?にきたヨハネス・デ・レーケが「これは川ではない、滝だ」と言ったとか言わないとか、有名な話。3000mの山からたった56kmで海に流れ着くのだから急流であるのは間違いないけど、でも滝には見えないと思う・・・

 

その常願寺川の河口にある、今川橋(いまかわはし)。

342.0m、幅7.0m。昭和38年竣工。ポストテンショニングPCT桁橋。

歩道橋は昭和57年に添架されたもの。単純鋼床版桁橋。

富山魚津線(県道1号線)にある。道路の一部としての「橋」を私は歩いていることになる。

元は「常願寺橋」という名前だったけど、上流に新設された橋が常願寺橋を名乗ることになり「今川橋」と改名。ちょっと乗っ取られ感あり。

 

下流側の歩道の高欄は真っ赤。

上流側の高欄は地味なコンクリそのまま。

橋の左右?でこうも顔が違うものかと思う。

 

河口から100mのところにあるので、さすがに塩害がひどく、架け換えが始められている。2024年に完成予定。もともと、今川橋は明治26年に架設。その後昭和11年に架換。そして昭和38年に今の橋に。今度出来上がる橋は4代目ということになる。

橋の工事は面白いのでちょこちょこ見に来よう。

工事の工程の説明がしてある看板があった。関わる業者も多く20近くある。たくさんのプロが集まって橋を作る。たくさんの命が関わっているってことだなぁ。

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お天気がよければ劔岳が正面に見えるはず。歩道の赤い高欄の方が海側。コンクリートと鋼板の伸縮を考えてつなぎ目に工夫がしてある。

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上流側からみた今川橋。真っ赤な下流側とは対照的で地味。

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下流側、海側からみた今川橋。もしかして錆止めなのかな?この真っ赤な色。

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力強い書体。「橋」の字が異体字になっている。

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橋の平仮名表示は濁点を付けないのが慣例らしい。いまがわばし、と私たちは呼ぶが表記は「いまかわはし」。川の水が濁らないように=洪水にならないように=橋が落ちないように。という願いを込められている。

 

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常願寺川の河口。ほんとに海のすぐ近くにある橋だ。

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架換工事が始まっている。

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たくさんの業者が関わっている。工事の工程も説明してあったのでしばらく眺めていた。

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橋台というのは川の両岸に2つ付けられる。川の中にあって橋を支える橋脚とは区別される。。

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昭和38年というと富山は「さんぱち豪雪」があった年。あっという間に2階まで雪が積もったという。力道山が亡くなったり、ケネディ大統領が暗殺された年でもあった。